ちょっとした贅沢だな。
個性もキャリアも共通点を見つけるのが難しいこれらの3人の女性作家に出品をお願いする理由は、
何か気になるという直感だけだ。
ただ言えることは、絵を描くことをひとつの本能として持っている作家たちだろうということ。
今どこを描いているのかという興味があるのだ。
描かなければならない絵を、今を生きる指針にしたいと思うのだ。
漠然と描かれる絵の直感に、今という時代を生きる方向を見たいと思うのだ。
(Gallery Bar Kajima 店主 加島牧史)
夜が降りて、朝が来る。
庭の葉っぱはぐんぐん伸びる。
夏に大きな木を切った。
木漏れ日がきれいだったし、一休みに来る猫も日よけとして気に入っている様子だった。
だけど
木は、伸びすぎていた。
小さな庭の中で、土の養分をぐんぐん吸い上げ
塀をへし折りながら、自身もくねくねと折れながら
木は屋根をこえた。
木は伸びるしかなかった。
備わっている逞しい生命力と
光のほうへ、伸びていく性質。
この小さな庭のなかでは、窮屈そうに見えた。
大きな木がなくなり、庭には雑草が生えるようになった。
黄緑色の、やわらかい庭。
はじまりの庭。
大きな木の切り株からは、新しい芽が出ている。
「高下せい子 手塚真梨子 天野美帆 三人展」
11/20(月)~12/9(土)
open 14:00~24:00
close 日・祭日
Gallery Bar Kajima
東京都中央区銀座7-2-20
山城ビル二階
tel 03-3574-8720