壁に絵を描いてきました
「完成はいつですか?」
よくきかれました
「終わらない絵を描いています」
そう答えてきました
絵を描くことに終わりはない
いつまでもいつまでも描けてしまう
この店が続く限り、終わらない絵を描き続けてゆく気持ちでした
2020年1月
この店舗をお返しする運びとなりました
限り というものができて
意識が変わりました
この絵を完成させたい
完成というものはないのだけれど
ピタリとするところまで描きたい
「できたよ!」
大きな声で叫んでみたくなりました
店のはじまりは2015年9月22日
いつの間にか
この場所を居場所と感じてくださるお客様ができました
もう、わたしのワガママだけではなくなったこと
これは
とてもとても嬉しいことです
これまでの続き
これから
大切に描いてゆきます
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壁の絵はどうなったでしょうか
仕上げの色は、白でしたね
みなさんに少しずつ手伝ってもらったのでした
差し入れにいただいたお酒やおやつ、美味しかったなぁ
真っ白になった壁
その後にも仕上げの魔法はいくつかあって
お別れ親睦会では壁に作品を上映
店で上映会もしてくださった吉冨監督の短編作品
それから
喫茶[ ε ]での時間を撮影、編集してくれたmisaちゃんの作品を
集まってくださった皆さんと一緒に観させていただき
やさしい時間が流れました
わたしは
なんて幸せ者なのでしょう
引越し作業は
家族、ご近所さん、それから大家さんにまで!手伝っていただいてしまいました
たまたま通りでお会いした救世主さまには、看板を救っていただいたり‥
たくさんありがとうございました
空っぽになったお店
床を雑巾がけして
ちいさく歌を歌いました
(そうか、これが最後の魔法ですね)
こーいはみーじーかーあーいー
ゆめのようなものだけどー
「みんな夢の中」という、すきな歌
3番を歌いはじめるころ
扉の向こうに優しい大家さんの顔
鍵をお渡しする約束の時間となりました
misaちゃんの映像作品
…閉店の寂しさに浸っているうち
いつの間にかコロナウィルスの大変な世の中になりました
家で過ごす時間に見つめたもの、気づいたこと
「もう元には戻らないよ」
そう口にだしてみたら
始まりの爽やかさを感じました
細胞は、日々生まれ変わっているそう
少しずつ、わたしも変わっていくのでしょうね
日々に起こる、瞬間の重なり
今の連続
これからどうなっていくのだろう
今日、雨の音をききながら
2020年6月
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2021年現在
喫茶[ ε ]を閉店してからは
仕入れ先でした珈琲豆店ミネルヴァにて
「喫茶 風の家」の名前で場所をお借りし
珈琲を点てさせていただいております
喫茶 風の家
メニューは珈琲のみです
ミネルヴァには、およそ50種類の珈琲豆があります
その中から、お客様の気持ちに合った一杯を一緒に選びます
アフリカ、アジア、南米、中米…世界のあちこちからやってきた珈琲豆
ニュークロップの中焙り、深焙りのブレンド、オールド珈琲
大切に焙煎されて
棚に並んだ姿を眺めていると
見たことのない世界の景色が浮かぶよう
わたしはいつも旅気分です
月に一日、openできたらと思っています
open日が決まりましたら、その都度お知らせにUPいたしますので
ご都合が合いますときには
どうぞ、一休みにいらしてくださいね
そしてその先に
新しく、お店を開きます
ちょっと時間がかかるかもしれませんが
珈琲に親しみながら、準備してゆきますね
今はまだ妄想段階
すこしずつ、リアルになってきたかな…
美味しい一休みが叶う場をつくれるよう
日々、励んでまいります
これからも
どうぞ、よろしくお願い申し上げます